• 顔面萎縮症に挑む最先端治療:自己脂肪幹細胞の力

    投稿日:2024年6月20日
    更新日:2024年6月20日
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    年齢を重ねると、肌のしわやたるみが目立ち始め、以前の若々しい肌のツヤやハリが失われてしまいます。顔面萎縮症は多くの人々にとって悩みの種となります。

    しかし、再生医療の自己脂肪由来幹細胞を用いた治療で、自然な若返り効果を得ることが期待できます。本記事では、この自己脂肪由来幹細胞の治療について、治療の流れや効果についてご紹介します。

    顔面萎縮症と皮膚再生とは?

    顔面萎縮症とは、顔の皮膚や筋肉、脂肪組織が減少することで、顔の輪郭が痩せて見える状態を指します。主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。

    • 加齢: 年齢を重ねるとともに、皮膚の弾力やハリが失われ、筋肉や脂肪組織も減少します。
    • 紫外線: 紫外線は肌の土台となるコラーゲンやエラスチンを破壊し、たるみやシワを引き起こします。
    • 他にもストレスや栄養不足なども原因となります。

    これらにより、顔のしわやたるみが目立ち、老けた印象を与えてしまいます。

    皮膚再生とは、これらの細胞の減少を改善し、健康で若々しい肌を取り戻すために重要です。幹細胞治療では、幹細胞が線維芽細胞の含有量を増加させ、皮膚の水分量を上げ、しわの面積を減少させることが確認されています。これにより、表皮が薄くなり、コラーゲンと弾性が増加し、全体的な肌質の改善が期待できます。

    自己脂肪由来幹細胞とは?

    自己脂肪由来幹細胞(ADSC)は、自分の体から採取された脂肪細胞から分離される幹細胞です。これらの幹細胞は、再生医療において非常に重要な役割を果たします。この幹細胞は、ダメージを受けた組織の修復を促進し、新しい細胞の生成を助けるため、顔面萎縮症や皮膚再生治療においても非常に効果的です。

    自己脂肪由来幹細胞を用いた治療の理論

    自己脂肪由来幹細胞(ADSC)を使用することで顔面萎縮症が改善する理由は、幹細胞が持つ再生能力にあります。具体的には、以下のメカニズムが働きます。

    • 細胞の再生と修復: ADSCは、皮膚や脂肪、筋肉などの細胞に分化する能力があります。これにより、減少した組織を再生し、顔のボリュームを回復させることができます。
    • 成長因子の分泌: 幹細胞は、細胞の増殖や修復を促進する成長因子を分泌します。これにより、肌のハリや弾力が増し、しわやたるみが改善されます。
    • 線維芽細胞の活性化: 線維芽細胞は皮膚のコラーゲンやエラスチンの生成に重要な役割を果たしますが、年齢とともにその数が減少します。ADSCは、これらの線維芽細胞の機能と数を増やし、皮膚の再生を促進します​ 。

    自己脂肪由来幹細胞を用いた治療のメリット

    自己脂肪由来幹細胞を用いた治療には、以下のようなメリットがあります。

    • 安全性が高い: 自分の脂肪細胞を利用するため、アレルギーや拒絶反応のリスクが低いです。
    • 自然な仕上がり:また、ご自身の細胞を増やす為、不自然な仕上がりを避けることができます。
    • 持続的な効果: 幹細胞が新しい細胞の生成を促進するため、効果が長期間持続します。1回の治療で得られる効果が数年間続くこともあります。

    当院の治療の流れ

    1. 医師によるカウンセリング: 患者様の希望や状態を医師がヒアリングし、症状に応じた最適な治療プランを提案します。
    2. 血液検査: 感染症の有無を確認します。安全な治療を行うために必要な検査です。
    3. 脂肪採取: 腹部(臍の横)から脂肪を採取します。脂肪採取は局所麻酔を行い、10分程で終了します。傷も数ミリ程度で目立ちにくいです。
    4. 培養: 採取した脂肪から幹細胞を抽出・培養します。培養には4-6週間程かかります。
    5. 幹細胞投与: 培養された幹細胞を顔面に注入します。注入はメソガン(U-225)を使用し、治療時間の短縮、痛みの軽減を実現します。
    6. 治療後のケアとダウンタイム: 治療後のケア方法や注意点を医師がお伝えし、必要に応じてフォローアップを行います。ダウンタイムは5日間ほどの赤みがあります。

    治療の効果と期待される結果

    治療の効果は、個人差がありますが、数週間から数ヶ月で現れます。最も効果が実感できるのは、約3〜6ヶ月後です。治療後の肌は、ハリと弾力が増し、しわやたるみが目立たちにくくなります。また、顔の輪郭がふっくらとし、若々しい印象を取り戻すことが期待できる満足度の高い治療です。

    よくある質問(FAQ)

    治療は痛みを伴いますか? 脂肪採取時は局所麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません。また、投与は麻酔クリームとメソガン(U-225)の使用により疼痛の軽減を図ります。治療後の軽い腫れや内出血がある場合もありますが、通常は数日で収まります。

    どのくらいの期間で効果が現れますか? 治療後、数週間から数ヶ月で効果が現れ始めます。最も効果が実感できるのは、約3〜6ヶ月後です。

    副作用やリスクはありますか? 自己脂肪由来幹細胞を使用するため、アレルギーや拒絶反応のリスクは非常に低いです。

    自己脂肪由来幹細胞を用いた顔面萎縮症・皮膚再生治療は、自然な若返り効果を持つ再生医療の一つです。加齢によるしわやたるみに悩んでいる方には、効果的な選択肢となります。専門医とのカウンセリングを通じて、自分に合った最適な治療法を見つけましょう。私達は患者様の未来の幸せを知る為に悩みに寄り添い向き合い、その未来の幸せを実現することに対して妥協は致しません。
    この治療により、多くの方が若々しい肌を取り戻されることを願います。