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    自家培養脂肪由来幹細胞を用いた再生医療
    投稿日:2022年12月12日
    更新日:2023年2月1日

    幹細胞には傷ついたり弱った細胞を修復する働きがありますが、実は二つの能力を持っています。

    一つは皮膚・骨・内臓・神経など、私たちの体を構成する様々な細胞に変化する分化能力。もう一つは、分裂する時に自分と同じ能力を持つ細胞をコピーして作る自己複製能力です。

    この幹細胞を用いて、すり減った軟骨や、本来の働きが弱まった細胞を修復し、身体機能を正常に近づけます。自身の細胞を用いて、自力で修復できない部分を修復するのが再生医療です。

    脂肪由来幹細胞の利点

    ヒトの体内には多くの幹細胞が存在します。なかでも脂肪由来幹細胞は分化性に優れ、体内で様々な形に変化し定着するため、再生医療の分野で以前から注目されていました。

    この脂肪由来幹細胞を数億個まで増やして損傷部位に投与します。ご自身の脂肪から取った幹細胞をご自身の血液を使って培養増殖して投与することで、失われた組織を再構築します。使う材料は患者さんの身体から採取したものだけで、合成物はいっさい含みません。

    幹細胞による変形性ひざ関節症の治療で極めて好成績

    当院では幹細胞による変形性ひざ関節症の治療で極めて好成績をあげています。50例を越えた段階で、ひざの痛みは劇的に改善し、治療回数に差はあるものの奏功率は100%です。

    ⑴手術で半分以上切除した、アスリートの半月板が1年でほぼ再生しました。

    ⑵両膝の痛みと運動制限で壁にすがりついて歩いて来た女性が、今は階段を軽々と昇降しています。

    ⑶線維筋痛症、慢性疼痛を合併するアルツハイマー病やパーキンソン病、脳卒中後遺症に対しても、幹細胞点滴の相乗効果で認知機能・運動機能が有意に改善しています。

    ⑷軽度認知症の方は3回の点滴で認知機能テストが健常者レベルまで改善しました。

    ⑸重症認知症の完全治癒には時間が必要ですが、月に一回、1億個の幹細胞点滴を施注する度に認知スコアが改善しており、今後が期待されます。一回の個数よりも回数が重要なようです。

    治療の流れ

    ①患者さんの皮下脂肪を小指の先ほど採取します。下腹部に2センチ弱の傷が残りますが、ほとんど目立ちません。局所麻酔なので痛みも軽微です。所要時間は20分程度。同時に培養用血液を200 cc 採取します。

    ②脂肪細胞中にある幹細胞は患者さんの血清を使って増殖させます。国の認可を得た専門施設で施行します。脂肪から取り出した幹細胞は6週間で1億個に培養増殖されます。

    ③3ヶ月に一度のペースで通常3回、培養した幹細胞を片ひざに一回5千万個注入します。一般的なひざの注射と同じで、所要時間は5分程度です。重症の場合は治療回数が増えることがあります。

    【ずっと同じ治療の繰り返し】痛み止めやヒアルロン酸注射などは対症療法でしかなく、次第に効果が落ちてきます。幹細胞治療はそうした治療を漫然と続けていた方に最善の方法です。

    【入院や手術は嫌だ】症状が進行して痛みが激しい場合、人工関節置換手術を検討しますが、長期の入院・リハビリが必要になります。幹細胞治療は通院のみで受けられます。

    【自分のひざで過ごしたい】自分の細胞を活用した医療ですので、人間本来の自己修復能力を引き出し、末長く自分のひざで暮らしたいという方のお力になれます。

    当院では厚生労働省「第二種再生医療等・治療に関する提供計画」に準拠して届け出・認可を受けています。これにより、点滴療法、肌再生、関節再生、脂肪注入の4つの再生医療の提供が可能です。

    コラムの監修者

    医療法人社団甲南回生 松本クリニック
    松本 浩彦

    院長